がん診療ユニットとはCancer Unit

がんの治療法は主に、外科治療(手術)、放射線治療、薬物治療(抗がん剤、ホルモン療法)の3つがあり、どの治療法が行われるかは、がんの状態や患者さんの体力などにより決まります。それぞれの治療は専門の診療科が担っていますが、複数の治療を併用して治療効果の増大を期待する場合や、治療法に迷うボーダーラインの病期である場合、複数の診療科の協力体制が必要となります。そこで、当院では診療科の垣根をなくし、各臓器の治療にかかわる診療科が協力して治療方針の決定や、治療の連携を行う診療体制(がん診療ユニット制)をとっています。これにより、患者さんはどの科を窓口に受診されても、院内で統一された治療方針で診療を受けることが可能となり、診断から治療開始までの期間の短縮にも貢献しています。

当科の関連するがん診療ユニットCancer Unit Links

受診方法(医療者向け)Medical Consultation

  • ・本院では、特定機能病院として地域医療機関との連携と患者サービスの向上をより一層充実するため「紹介初診患者予約システム」を導入しております。
  • ・予め先生方からご紹介頂いた患者さんに対し予約受付を行い、スムーズに受診していただけるシステムです。
  • ・申込は、本院が定めた患者登録票に必要事項をご記入の上、FAXで送信していただければ予約受付します。
    ※ 当日の予約はできません。
    ※ 患者さんから直接FAXでのお申し込みはできません。

【申込方法】患者登録票に必要事項をご記入の上、FAXで送信してください。
予約受付(FAX):075-751-3115
患者登録票の用紙(PDF版)は こちら  患者登録票の用紙(Word版)はこちら

がん薬物治療科の専門外来においては、効率的な診療のため、事前に紹介状もFAX頂き、さらに「診療用画像データ等」をご送付願います(診療予約日の3日前までに京大着)。

外来化学療法について

【受付時間】9時~16時30分まで(FAXは24時間受信)
(土日祝日及び年末年始、京都大学創立記念日(6月18日)は受付事務を行っておりません。)

  • ・FAX受信後、内容・受診日等についてお問い合わせの電話をさせていただくことがあります。
  • ・本院で、予約受付が完了しましたら、「予約確認票」 をFAXで送付します。
  • ・「予約確認票」が届きましたら、患者さんに「診療情報提供書」「紹介状」と併せてお渡しください。
  • 診察に先だってお送りいただける「診療用画像データ(CD又はDVD)」があります場合は、事前に当院電子カルテシステムに取り込むことが可能ですので、地域連携室宛に郵送方お願いします。なお、診察予約日の3診療日前まで(月曜日なら前週の水曜日、火曜日なら同木曜日)に到着しますようにご協力をお願いします。
  • ・患者さんには、受診日に「保険証」及び、上記の「予約確認票」「診療情報提供書」「紹介状」等をご持参の上、予約時間の約15分前までに、当院・外来棟1階の受付窓口(2番)にてご提示くださるようお伝えください。

詳細は 【紹介初診患者予約システム】 をご参照ください。

外来化学療法についてOutpatient Chemotherapy

外来化学療法とは、抗がん剤を使用した薬物治療法(以下化学療法という)を入院ではなく外来に通院しながら受ける治療法です。外来で通院しながら治療を受けることにより、長期入院の必要がなくなり、日常生活を継続しながら治療を行うことで、患者さんのQOL(Quality of life/生活の質)を維持することが出来ます。当科では、外来化学療法が可能な方にはできるだけ外来化学療法での治療をお勧めしております。しかしながら、入院による治療と異なり、化学療法後の状態を継続的に医師や看護師が観察できないため、化学療法の副作用の発見および対処が、入院治療に比べ遅れてしまう可能性があります。このため、外来化学療法を受ける患者さんには、患者さんご自身の自己管理が重要となります。もちろん副作用の発見および対処が遅れることが無いようスタッフ一同で細心の注意をはらい、診療に当たっておりますが、患者さんご自身の御協力もお願いいたします。

外来化学療法について

入院化学療法についてInpatient Chemotherapy

積貞棟2階では、放射線治療・化学療法・外科的治療・内視鏡的治療など様々な治療を併用し、講座の垣根を越えた「集学的がん治療」を実践するがん治療専門病棟(集学的がん治療病棟)として診療を行っています。また、現在のがん薬物治療の多くは外来治療が中心になっていますが、病状の進行や薬物治療に伴う急変時、または合併症を有する症例などでは、入院がん診療と外来がん診療の密な連携が必要となります。高度に専門化した現代のがん治療を実践するためには、がん診療に精通した各分野の専門スタッフが集まり、総力を挙げて患者さんの治療にあたるチーム医療が不可欠です。当診療科は「集学的がん治療病棟」の主たる診療科として、 外来がん診療部門と連動しながら、医師・看護師・薬剤師などのすべてのスタッフが理想的ながん医療を目指して、患者さん中心のがん診療を実践しています。

がん緩和医療についてPalliative Care

がん患者さんはその臨床経過全ての時期で身体的苦痛(痛みなど)、心理的苦痛、社会的問題など、さまざまな苦痛に直面しておられます。このため病状と治療内容に応じた様々な苦痛の緩和が、治療を円滑に進める上でも重要とされています。当科では患者さんががんに対する治療と並行して必要な緩和ケアを受けていただけるよう、当院のがん緩和ケアチーム(医師・看護師・薬剤師・管理栄養士・臨床心理士・理学療法士・医療ソーシャルワーカーなどからなる緩和ケアチーム)と協力して治療を行っています。

がん緩和医療について(がんサポートチームへリンク)

内視鏡治療についてEndoscopy

消化器癌診療において、内視鏡医療は診断、治療、緩和と様々な領域で非常に大きな役割を果たす。診療科長の武藤らは、最新の内視鏡機器である狭帯域内視鏡(Narrow band imaging、NBI)の開発に携わり、これまで診断が困難であった咽喉頭〜消化管の早期癌診断能を大きく向上させた。その結果、臓器温存機能温存の低侵襲治療を可能にした。当科では最先端の内視鏡機器を駆使し、多くの咽喉頭〜消化管の早期癌発見と内視鏡治療の実績がある。また、外科手術や放射線治療前の正確な病変の診断は、的確な治療に必須であるため、関連診療科と連携のもと治療前後の評価を行っている。進行消化管癌の場合、狭窄により嚥下障害を来すが、食事がとれない場合には、メタリックステント留置やバルーン拡張術、内視鏡的胃瘻造設を行っている。また、腹水などによる通過障害の場合には、減圧用の胃瘻造設なども行っている。術後の難治性狭窄には、新しい狭窄解除術(radial incision and cutting法、RIC法)を開発し、嚥下障害を劇的に改善させることに成功している。このように、多岐にわたる内視鏡医療を実践することで、がん患者さんの生命予後とQOLの向上に貢献している。

表 京都大学医学部附属病院 主な消化器内視鏡実績

  2011年 2012年 2013年
上部消化管内視鏡 5786 6174 6141
下部消化管内視鏡 2547 2604 2675
内視鏡的粘膜下層切開剥離術 162 197 208
内視鏡的粘膜切除術 165 183 215
内視鏡的逆行性胆管膵管造影 625 614 742
超音波内視鏡 418 406 464
ダブルバルーン内視鏡 81 187 126
胃瘻造設術 61 60 103
バルーン拡張術 207 267 233