研修及び専門医TRANING

初期研修

腫瘍内科研修の意義について

がん診療は、予定治療だけではなく様々な救急対応(オンコロジーエマージェンシー)も必要な領域です。各関連診療科とも適切に連携しながら、がん患者さんを総合的・全人的に診療することが大切です。そのため当科の研修では、まず第一に患者さんの全身管理を学ぶことを目標としています。また、将来どの診療科に進んでもがん患者さんを診る機会はありますので、腫瘍内科研修でその基本を学び、将来の強みとして生かすことができます。 当科は、京都大学医学部附属病院卒後臨床研修プログラムにおいて初期研修医2年目からローテート(選択制)していただくことが可能です。研修期間は1ヶ月間以上、ですので、短期間の研修から長期間の研修までアレンジ可能です。気軽にご相談ください。

到達目標及び到達目標

当科をローテートする研修医2年目として、下記について技術及び知識・経験の習得を目指します。

知識・経験

  • 画像検査や病理診断の結果に基づくがんの病期診断。
  • 診療科横断的な臓器別カンファレンスへの参加を通じ、各がん腫のガイドラインに基づいた治療戦略決定過程について。
  • 各がん腫の標準治療と期待される効果、および予想される副作用。
  • 抗がん薬の副作用に対する支持療法(予防法を含む)。
  • オピオイドの基本的な使用方法など、がん症例の緩和治療について。
  • 臨床試験に参加している症例を通して、エビデンスやガイドラインの構築過程について。

手技

  • 胸水穿刺・ドレナージ
  • 腰椎穿刺(ルンバール)
  • 末梢挿入型中心静脈カテーテル(PICC)挿入

指導体制

  • 日本臨床腫瘍学会がん薬物療法専門医: 7名
  • 日本内科学会総合内科専門医: 12名

当科専門医が現場で詳しく指導する体制を整備しています。病棟には常時15~18人程度の患者が入院しています。「がん症例」ですので病状不安定な症例も多く、約半分は緊急入院(オンコロジーエマージェンシーや抗がん薬治療の副作用による体調悪化など)の症例で、残りの半分が入院で投与を必要とする抗がん薬治療の予定入院症例です。それらを2~3チームで分担して診療を行っています。初期研修医の先生方には基本的にはチームの一員として診療に加わっていただきますが、別のチームに教育的な症例がいればそちらも経験してもらうように配慮しています。
当科では、各関連診療科と連携しながら、がん患者さんを総合的・全人的に診療することができる「腫瘍内科医」の養成を目指しています。

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