講座についてAbout us

診療科について

当講座・当診療科について

当講座・当診療科について

当科は、各専門診療科・診療部門と連携して京大病院がんセンターにおける抗がん薬治療の運用が安全かつ適切に行われるよう、がん薬物治療の基幹診療科の機能を担っている。また、がん診療においては、診療科横断的または職種横断的な業務もきわめて重要であるため、臓器別癌ユニット、チーム医療の調整も行っている。実際のがん治療には多種多様な知識や技術が要求され、治療成績向上のためには、抗がん薬治療や手術治療、放射線治療を併用する「集学的がん治療」が必要となる場合も少なくないため、当科は関連診療科と連携し、集学的がん治療を実践している。
がん医療開発にも注力しているが、特に化学放射線療法または放射線療法抵抗性の局所遺残再発食道がんに対する根治的救済治療としてレザフィリンと半導体レーザを用いた光線力学療法の医師主導治験を実施し、平成27年10月に医薬品と医療機器の薬事承認を世界ではじめて実現した。腎障害を伴うがん患者に対する適正な抗がん薬治療をめざし、腎臓内科と協力しOncoNephrology研究会を立ち上げ活動している。さらに、わが国ではじめてCLIA認証のクリニカルシークエンスを臨床実装し、ゲノム医療をいち早く実践しこの領域でわが国をリードしている。

関連講座

リアルワールドデータ研究開発講座

リアルワールドデータ研究開発講座

本講座は、日常診療での臨床情報を高いセキュリティーレベルで管理・統合・解析し、従来の新薬開発段階では明らかとなっていなかった医療実態の可視化を図るとともに、効率的な医薬品・医療機器開発につなげ、次世代医療の発展に貢献することを目指して研究を行っています。例えば、がん治療に関する共通の電子カルテシステムCyber-Oncologyの整備及び研究を行っています。現在7大学病院の協力の下、Cyber-Oncologyより得られるデータを統合解析し、早期の有害事象把握や有効性の早期評価などのリアルワールドエビデンスの創出などのデータ利活用を行っています。また、新型コロナウイルス感染症に関する共通の電子カルテシステムCyber-COVID-19の整備及び研究も行っており、がん診療にとどまらず、リアルワールドデータを利活用した新たなエビデンスを創出しています。

臨床情報腫瘍学講座

臨床情報腫瘍学講座

本講座は、電子カルテに保管されている臨床情報を活用できるシステムの構築を図っており、がん患者さんの予後や臨床経過の改善に寄与することを目指して研究を行っています。例えば、がん治療中問題となる腎障害を解決するために、当院の腎臓内科や薬剤部、そして全国の多数の施設と連携したオンコネフロロジーコンソーシアムを設立し、研究を行っています。また精度の高い臨床情報とがん患者さん由来の生体サンプルとを活用して、がんの早期診断や新しい治療法を開発するためのトランスレーショナルリサーチも行っています。

クリニカルバイオリソース研究開発講座

クリニカルバイオリソース研究開発講座

本講座は、がんの標的に対する新たな薬剤等治療法の開発やバイオマーカーの探索を目指し、京都大学医学部附属病院の患者さんから同意のもとご提供いただいた残余組織を用いた研究開発を行っています。例えば、患者さんのがん組織からCTOSといった3D培養システムを構築して薬剤感受試験を行い、さらに臨床データ、OMICSデータなどと統合解析させることによって新たな治療開発を目指しています。また、個別化医療に向けて、微量な生検検体からがん細胞や正常細胞を調製・培養する方法の開発や感受性試験の最適化を行っています。