研修及び専門医TRANING

がん薬物療法専門医

当科における日本臨床腫瘍学会がん薬物療法専門医(腫瘍内科専門医)取得について

日本臨床腫瘍学会は腫瘍内科専門研修において、造血器、呼吸器、消化管、肝胆膵、乳房、婦人科、泌尿器、頭頸部、骨軟部、皮膚、中枢神経、胚細胞、小児、内分泌、原発不明の15領域中、造血器、呼吸器、消化管、乳房の4領域は必ず研修し、婦人科、泌尿器、頭頸部の3領域を研修に含めることを推奨しています。当科は京大病院がんセンターにおけるがん薬物療法の基幹診療科としての役割を担っており、必須の4領域のがん腫を含め、様々な領域のがんの薬物療法を病棟・外来で経験できます。特に消化管、肝胆膵、呼吸器、頭頚部、乳癌、皮膚(悪性黒色腫)、軟部腫瘍、原発不明の領域に関しては当科のスタッフが中心となって診療に当たっており、治療アルゴリズムについても若手医師と一緒に毎年updateを行っています。また京大病院がんセンターでは関連診療科が集まる臓器別診療ユニットで直接discussionを行い、治療方針を決定しているため、これらのユニットに参加することにがん薬物療法に加えて、外科治療や放射線治療についても多くのことを学ぶことが可能です。病棟患者が中心となりますが、支持療法・緩和医療も緩和医療科と連携して診療に当たっており、専門的な指導を受けることが可能です。

症例要約

がん薬物療法専門医取得に必要な30例の症例要約作成は指導医が個別に指導します。造血器領域に関しては血液内科と協力体制を構築しており、血液内科専門医から直接指導を受けることができます。

勉強会

毎週月曜日に開催される勉強会では「各臓器別の治療アルゴリズム」「Oncologic emergency」のupdateやASCO(米国臨床腫瘍学会)、ESMO(欧州腫瘍学会)、JSMO(日本臨床腫瘍学会)等、国内外の主要学会で報告された最新情報の紹介も分担して行っています。この勉強会を通じて腫瘍内科医として知っておくべき最新情報を効率よく得ることができます。

学術活動

がん薬物療法専門医取得には、臨床腫瘍学に関連した論文と臨床腫瘍学会での発表をそれぞれ1編以上行うことが求められていますが、当科では臨床・ゲノムデータや生体資料を研究目的で利用可能とするバイオバンク等のプラットフォームを整備しており、若手医師でも最先端の研究に参加可能です。これまで複数の若手医師がトップジャーナルにその成果を報告しており、学会賞等も獲得しています。

京大病院がんセンターにおけるがん薬物療法の基幹診療科である腫瘍内科と関連診療科

図. 京大病院がんセンターにおけるがん薬物療法の基幹診療科である腫瘍内科と関連診療科

 

COG参加施設でもあり、常に多くの臨床試験・治験が行われており、その臨床試験の実務経験を積むこともできます。

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